カヌーなんて乗ったことなかった。シュノーケリングも数回程度。
でも「私がしないと誰もやってくれない」。そう思ったら、やるしかなかった。
宮崎県日南市にある栄松ビーチキャンプ場。初めて訪れたこのキャンプ場が、思いの外めちゃくちゃ楽しく、ワンオペでも問題なし。家族の忘れられない思い出の場所となった。
栄松ビーチキャンプ場ってどんな場所?
宮崎県日南市にある栄松ビーチキャンプ場は、宮崎市内からも近く、海が目の前に広がるロケーションが抜群に最高のキャンプ場だ。
透明度の高い海でシュノーケリングが楽しめるだけでなく、沖に浮かぶ小島へは渡し船で渡ることもできる。もちろん、カヌーをレンタルして自力で漕いで渡るのもおすすめだ。子どもと力を合わせて海を進む時間は、普段なかなか味わえない特別な体験になる。
キャンプ場の目の前には美しい海が広がり、磯遊びや生き物探しなど、自然を身近に感じながら一日中遊べるのも魅力。海遊びに夢中になった子どもたちの笑顔を見ていると、時間が経つのを忘れてしまうほどだった。
設備も整っており、トイレやシャワーも清潔で、初めてのキャンプでも安心して過ごせた。海・自然・アウトドアを思いっきり楽しみながら、家族の思い出づくりができる。子連れキャンプにぴったりのキャンプ場だ。
🏕️栄松ビーチキャンプ場🏕️
カヌーで小島へ・まさかの流され事件
カヌーに乗って沖に向かって漕ぎ始めた。
海面は穏やかに見えたけれど、実際に漕いでみると潮の流れが思った以上に強かった。
途中、カヌーが流され始めた瞬間があった。
「このままでは大変なことになる」と焦りながら必死に修正した。子どもたちには「大丈夫だよ」と声をかけながら、内心はドキドキしっぱなし。

ワンオペだから頼れるのは自分だけ。あの緊張感は今でも覚えている。
なんとか小島にたどり着いた時の安堵感といったら…!その達成感があったから、その後の冒険がさらに輝いた。
潮が合った瞬間だけ通れる・洞窟トンネルへ
小島に着いてからは、島の周りをカヌーで探索した。
本当は立入禁止とされていることを後で知った。なので最初で最後の大冒険で島の裏側へ。その日は潮のタイミングが良く、小さな洞窟のようなトンネルをカヌーで通り抜けることができた。潮の流れもあり、本当に通り抜けられるの!?とドキドキしながらのチャレンジだ。
暗くて狭い洞窟の中に入った瞬間、子どもたちの声が響いた。
「ワーーー!」「やっほーーー!」
エコーがかかった自分たちの声に大興奮。ハラハラドキドキしながら通り抜けた瞬間の達成感は忘れられない。全てのタイミングが合ったからこその体験だった。
シュノーケリングと巨大伊勢海老事件
シュノーケリングで海の中を覗いた瞬間、思わず声が出た。
透き通った水の中に、色とりどりの魚たちが群れをなして泳いでいる。カクレクマノミ、いわゆる「ニモ」そっくりの魚も岩陰にひょっこり顔を出していて、子どもたちは大興奮。
さらに潜ってみると、鯛やスズキといった食卓でもおなじみの魚たちが、すぐ目の前を悠々と泳いでいる。「あれ食べれるやつじゃん!」「めちゃくちゃ大きい!」と子どもたちの声が止まらない。
水の透明度が本当に高くて、底まで見渡せるほど。波も穏やかで、何時間でも泳いでいられる気持ちよさだった。海の中にいる間は時間を完全に忘れていた。
そしてそのとき、とんでもなく大きな伊勢海老を発見。
「取りたい!でもこの大きさ、絶対攻撃されたら痛い…」
「軍手がないと無理やろ!」
「素手は危険すぎる!」
子どもたちの緊急会議が始まった。結局、「巨大伊勢海老は怖いから触らない。」との結論になった。
それを知ってか知らずか、伊勢海老はゆっくりと海の中へ帰っていったけれど、あの大興奮の瞬間は家族の笑い話として今も語り継がれている。


キャンプが子どもを育てた
私がやってみせると、子どもたちは自分から学び始める。
カヌーやシュノーケリングも、最初のさわりだけ教えると後は自分でどんどん吸収していった。
「こうやって漕ぐんだよ」「顔を水につけてみて」それだけで十分だった。子どもの吸収力は本当にすごい。大人が「難しいかな」と思っていることでも、楽しさが勝った瞬間に一気に覚えていく。
帰宅後には自分からYouTubeで魚のさばき方やもりつきのやり方を調べ始めた。誰に言われたわけでもなく、「もっとうまくなりたい」という気持ちが自然と芽生えたのだと思う。翌年のキャンプには見違えるほど上達していて、親の私が驚かされた。
今では魚料理の担当はすっかり長男だ。釣った魚を自分でさばいて、3枚おろしで刺身を作ってくれるレベルまで成長した。食卓に並ぶ手作りの刺身を見るたびに、あのキャンプの日を思い出す。自然の恵みと、思いきり遊んだ経験に心から感謝している。
キャンプが教えてくれたのは、アウトドアのスキルだけじゃない。「自分でやってみる」という姿勢と、「できた」という自信。それはどんな習い事よりも大切なものを子どもたちに与えてくれたと思っている。
お金をかけなくても、特別な場所に行かなくても、自然の中で思いきり遊ぶことが子どもを育てる。栄松ビーチキャンプ場がそれを教えてくれた。
夜のビーチへ・満点の星空と花火
日が暮れてから、花火をしにビーチへ向かった。
海岸に出た瞬間、思わず立ち止まった。光がほとんどない栄松のビーチから見上げると、空一面に星が広がっていた。都会では絶対に見られない、本物の満天の星空。海から見た山のシルエットと星空が重なって、まさに絶景だった。
「わあ…すごい…」と子どもたちも言葉を失っていた。
その絶景の下で花火をした。
パチパチと光る花火の煙が夜風に流れていく。波の音と花火の音だけが響く夜。こんな贅沢な時間が、日常からほんの少し離れた場所にあった。
花火が終わったあと、ふと思いついて聞いてみた。
「肝試しに山の方へ行ってみる?」
子どもたちの反応は即答だった。
「絶対無理!」「1人にしないで!」

あんなに海で勇敢だった子どもたちが、暗闇には全力で怖がっていた。
その姿が本当に可愛くて、思わず笑ってしまった。昼間の大冒険も、夜の星空も、子どもたちの怖がる顔も。全部ひっくるめて最高の一日だった。
まとめ
「私がしないと誰もやってくれない」
その言葉が、私をいつも一歩前に踏み出させてくれた。
不安でも、経験がなくても、やってみると子どもたちはついてきてくれる。
そしてその体験が、子どもたちの中に確実に積み重なっていく。
シングルマザーだって、子どもと最高の冒険ができる。
ほんとうに子育てはあっという間に終わる。
今この瞬間を、ぜひ楽しんでほしい。
